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院生「先生!」
教授「お、どうした、困った顔してるな」
院生「実は、実験装置が動きません」
教授「動かない、というと?」
院生「実験中、装置内の温度が安定せず、実験温度である1300Kを保てないんですよ」
教授「故障の原因は何だと思う?」
院生「いやあ……もう装置を交換するしかないのでは」
教授「何! どうしていきなりそういう結論になるんだ!(怒)」
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岡本(以下、岡):今回は実験装置のトラブルですか。
宮野(以下、宮):はい、とてもよくあることです。日常の風景ですね。
岡:学生さんはいきなり装置の交換を要求してきましたね。
宮:そうですね。これはよろしくないです。
岡:といいますと?
宮:研究室にある実験装置というものは、世界に一つのオリジナルなものです。例えメーカーから購入した装置であっても、細かな設定をしたり、様々な使い方の工夫をすることで、他では真似の出来ない、オリジナルなデータを取ることができるのです。
岡:なるほど。
宮:ですから、実験装置というのは、自分たちの手で調整し、修理をして、その装置の仕組みを肌で感じることがとても重要なのです。そして、そのような装置とのインタラクションを通して、工夫することの大切さを学ぶことができるのです。
岡:深いですね~。
宮:ですから、今回のやりとりでの一番の問題点は、原因究明をせず、装置が壊れたなら新しいのを買えばいいという安易な結論を出してしまったことでしょう。
岡:では、どのようにしたら良かったのでしょうか?
宮:はい、次のスキットをご覧下さい。
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院生「先生!」
教授「お、どうした、困った顔してるな」
院生「実は、実験装置が動きません」
教授「動かない、というと?」
院生「実験中、装置内の温度が安定せず、実験温度である1300Kを保てないんですよ」
教授「故障の原因は何だと思う?」
院生「それがはっきりしないんですよね……。装置は大きく分けて、電力系、冷却水系、真空系の3つがありますので、それぞれについて、入力、出力を一つずつ確認したんですけど、特に問題は見あたりませんでした」
教授「ふむ……。冷却水の入力については、実際に目で確認した?」
院生「いえ、でもフロースイッチがONになっていたので問題ないと思ったんですが」
教授「2、3年前に、実験室の冷却水量が激減するってトラブルがあったんだけど、そのときに、スイッチがONになっていても正常に冷却できなかったたって誰かが言ってたような気がするんだよな……ちょっとその辺、確認してみてくれる?」
院生「なるほど、冷却水量ですか……。わかりました。ポスドクの○○さんに過去の事故について確認してみます。あと、実験棟の事務員さんに冷却水量についても問い合わせてみます」
教授「うむ、よろしく!」
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岡:問題、うまく解決しそうですね! やはり、考えられる原因をしっかりと列挙するのが大事なのでしょうか。
宮:その通りです。単に「調べました」だけでなく,「○○と○○について調べました」と調べた内容もしっかり報告すべきです。
岡:今回の場合、「電力系、冷却水系、真空系の3つがありますので」という学生さんの報告によって、「冷却水量が激減するトラブル」が関係しているかもしれない、ということを見つけることができたようですね。
宮:はい、詳しい報告によって、新しい展開が生まれるわけです。また、内容もさることながら、「原因究明のために試行錯誤をした」という学生の態度が教授に伝わることで、教授が親身になって問題解決に協力してくれたということも大変重要なポイントです。
岡:なるほど~。私は文系なので実験装置のトラブルということはあまり無いですが、研究室のパソコンが壊れたりしたら、今回のスキットを宮考にさせていただきます!





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