宮野(以下、宮):どうも、宮野です。
岡本(以下、岡):こんにちは、岡本です。よろしくお願いします。ちょっぴり緊張しています。
宮:いやー、僕も、研究室には野郎ばっかりなので、岡本さんのような素敵な女性と隣り合わせだと恐縮しちゃいます・・・。
岡:宮野さん、早く始めましょうよ。
宮:はっ、すっすいません! では早速、今日のケースを見てみましょう。
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院生 「先生、この前のサンプルの顕微鏡観察結果が出たんですけど」
先生 「はいはい。どれどれ・・・ え?これ本当にデータだけじゃないか。確かに、この前、こういう実験をすることは聞いていたけど、これがその結果なの? それでどんな条件下で何をパラメータとしたの?(怒」
院生 「えっと、それは・・・」
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岡:これは、学生さんが先生に実験結果を見せているところですか。
宮:そうですね。よくある風景です。
岡:先生は怒っているみたいですね。その理由もわかるような気もしますが、もう少し詳しく説明してもらえますか?
宮:わかりました。このスキットでは「3つのミス」が発生しています。
岡:3つのミスですか。
宮:そうです。まず1つ目のミスは「院生が、相手の立場に立てていない」こと。
岡:というと?
宮:誰だって突然話を切り出されると、「えっ、何の話題?」と戸惑うもの。ましてや、相手は自分が師事している先生。相手の状況を考慮し、データを見せる前に、「今回の実験内容とその意図」を簡単に記載したレジュメでも持参すべきだったでしょうね。
岡:なるほど。せめて、「先生、前回の打ち合わせでお話した○○○についての実験結果です」といった風に、口頭で補足するべきでしたね。
宮:そうですそうです。2つめのミスは「院生が、自分の考えを述べなかった」ことです。
岡:自分の考え、ですか。
宮:データだけを見せられても、教員は「で、何?」というしかありませんよね。つまり「自分はこのデータの解釈をこう考えるが、これについて先生はどう考えるか?」といった提案型でないと議論は成立しないのです。
岡:でも、先生だってその実験のことは知っているわけだから、データを見せられてもコメントぐらいはできるのでは?
宮:もちろん、そうですよ。でも、そうやってデータの解釈を教員が行い、次の指示も教員が行ってしまうと、学生は言われたことだけをやる人になってしまうでしょ。「学生に考えさせる」ことが教員の仕事であり、「考える」ことこそが学生が成長する唯一の道なのですから。
岡:なるほど! では最後。3つ目のミスは?
宮:それは「教員が、学生にデータの見せ方を事前に伝えなかった」です。
岡:あ、最後は先生のミスなのですね!
宮:もちろんです! というか、今回の一番の大きなミスは、この3つ目ですよ。つまり、教員が事前に学生に対して「実験結果を見せるときは、かならず、実験の意図、結果、そこから得られる結論(および今後の展開)の3点セットで持ってきなさい」と教育していればこんなことにはなっていませんから。
岡:なるほど。今回のスキットは、実は先生に対するメッセージだったのですね。
宮:その通りです。これを読んでいる教員のみなさん。学生が動かない、学生が自分で考えないと思っていませんか? それはすべて教員がそのようにするように伝えてないからですよ。一度でいい。きっちり伝えてみて下さい。普段から思っている「こういう打ち合わせが理想だな〜」「こう提案してくれたらすごく嬉しいんだけどな〜」ということを。
岡:なかなか、出来そうで出来ないものなのですね。
宮:そうなんです。ただし、それが利己的な意見だと学生は応えてくれませんよ。教員の研究に対する熱い想いと真摯な態度、これこそが学生を惹きつけるのですから!
岡:先生のみなさん、ぜひやってみてくださいね! ではまた次回、お会いしましょう。





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