大学研究室の歩き方講座

【スキット】教員が特にうれしい学生の言葉 その1:これ見てください!

(研究うち合わせにて)

院生「で,これが先週やった結果なんですけど..」

教員「どれどれ.. お!」

院生「はい.無事,○○の現象をコントロールすることができました.この電子顕微鏡写真が明確にそれを示しています.」

教員「おー!ついにできたのか! これで半年の苦労が報われたじゃないか! ところで,この事実は先週の結果なの??」

院生「あ.はい.そうですね.」

教員「えー そのときから丸々一週間は立ってるじゃない~泣」


岡:今回は実験でいい結果ができたときの話しですね.

宮:はい.研究活動において「やった!!」という瞬間は非常に貴重です.年に数回しかないといっていいでしょう.

岡:へー そんなに少ないものなんですか?

宮:研究とは答えのない問題を解くようなもの.むしろ,その問題を作ることこそが研究ですので,仮説通りの結果がぴったりでることはまれだと思いますよ.

岡:今回のスキットでは先生は何を残念がっているのでしょうか?? テーマは「教員がうれしい言葉」ということでしたが・・・

宮:はい.何度も言いますが,教員は「一科学者」です.子供です.ガキです.本当は自分で研究したい! でも営業とか会議しなきゃいけない.これが教員がおかれている状況です.

岡:はぁ・・

宮:ですので,教員自身も学生と一緒に研究してる「気」になりたいわけなんですよ.いや,むしろ「学生と一緒に研究している気」になりきっていると断言します.なので,分かち合いたいのです.苦労も喜びも.

岡:なるほどー 言いたいことがだんだんわかってきましたよ~.

宮:では,ここでマジカル・メソッドを!

時には子供の頃のように・・・

岡:ではスキットをご覧下さい.


(先のスキットからさかのぼること一週間:研究室前の廊下)

院生「あ.先生!お探ししてました.ちょっとだけよろしいですか?」

教員「はい.どしたん?」

院生「今,実験室から戻ってきたところなんですけど,ついに○○の現象をコントロールすることができましたよ! 見てください!この電子顕微鏡写真!」

教員「おー!どれどれ.やったじゃないか!」

院生「はい!半年間粘ったかいがありましたー」

教員「半年間かぁ.感慨深い.よくがんばった!.ちょっと今から僕の部屋で詳しく聞かせてくれないか!?」


岡:すばらしいですね!「プロジェクトX」の研究開発が上手くいった瞬間みたい!

宮:上述したように,研究で思いどうりにいくことは極めて希.その年に数回しかない「喜びの体験」は出来るだけ多くの人と共感したほうがより実感がわきます.しかも,できるだけ熱いうちに!

岡:それを,先生と体感するわけですね.

宮:はい.教員はそのときこう感じます.

真っ先に自分にGood Newsを伝えに来たのか~ ええことやなぁ~ 俺,頼られているんだなぁ 一緒に研究をしているって気持ちになっているんだろうなぁ 研究ってすばらしいなぁ 教育ってすばらしいなぁ

岡:なるほどー.つまり,「いい結果がでたから,真っ先にみせたい!」という子供のような素直な気持ちで先生に接するということですね!

宮:そうです! この手法をつかうと教員は本当に喜びますよ.学生にとっても教員が自分の研究に強い関心を持つことは,100利あって1害なしです.「こ の学生は研究に熱中しているんだなー」「成長しているなー」という感情がダイレクトに教員に伝わります.しかも,教員もそうされるとうれしい.

岡:これこそ,Win-Win関係ってやつですね.みなさん,ぜひ使ってくださいね!

今回の学び For 教員

学生一人一人って,本当に違いますよね..ある子にはこう話すと元気になるけど,別の子には響かない..とか.寡黙で全然報告にこなくてさけられて いるのかな?と思っていたけど実はしっかりやっている子とか.. やはり教育に王道無し.その子その子にがっつり向かわないとだめだなあと最近とくに感じ ます.

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