大学研究室の歩き方講座

【スキット】教員がイヤな言葉その2:しませんでした

スキット: 教員がイヤな言葉 その2


院生「・・・以上で,週報は終わりです.」

教員「あれ? 先週のMTGではその他に,○について検討,と△の見直しも言ってたけど,そっちは?」

院生「あ.それは,□□と判断したため検討はやめました.」

教員「えー?それは勝手な自己完結じゃないの~ (全然僕の言うことを聞いてくれてないんだね)」


岡:こうゆうことは頻繁にあるのですか?

宮:非常に頻繁に起こることです.教員の習性として「自分が言ったことはすごく大事なこと!」と思う傾向があります.

岡:ということは?

宮:極端にいうと,上記のスキットにおいて「俺がコメントした重要なことを無視されたぁ~」という感情が教員にわき上がっているのです!

岡:なんてわがままな(笑.

宮:そうなんです.教員,すなわちサイエンティストはわがままなんですよ.その認識がとても大事です.まずそれを認識することがスタートラインですね.「せっかく自分がコメントしたことを学生は相談もなしに自分で決定してる」とすねてるわけです.

岡:かわいいねぇ(いつここ風に読んでください)

宮:かわいいねぇ

岡:あ.でもこの場合も院生が逆の立場だったら少なからずそうゆう感情がおこるかもしれませんね.

宮:そうなんですー.結局,人と人とのコミュニケーションですから.「教員は学生の研究によかれと思ってコメントした.それを学生は受け止める.」このキャッチボールが,上記のスキットでは成立してなかったのです.ここで,今回のマジカル・メソッドは,

先手を打つ

岡:先手を打つ,ですか...なるほど.教員に尋ねられる前にあらかじめ言っておくのですね.

宮:そうですそうです.誰だって自分が相手の事を考えて発言したことをちゃんと覚えてくれていたら,それだけでうれしいでしょ? ではスキットをご覧下さい


院生「・・・以上で,週報は終わりです.なお,今回は前回ご指摘を受けた○について詳しく検討しましたが,その他の□に関して,ちょっと試し実験を行ってみたのですよ.その結果が..」

教員「そうそう.それそれ.それ大事なんだよ!どうだだった?」

院生「ところがあまり役に立ちそうな結果でななくて(データを渡す)..自分の実験のやりかたがもいまいちだとは思うのですが..」

教員「いやいや,君はよくやってるよ.なるほど,ふんふん,このデータか.確かに,ちょっと研究の本筋とは違うかな..うん,良くわかった.ありがとう.」


岡:すばらしいですね!教員がいっきに前のめりになって,最後は感謝までされましたよ!

宮:実は,試し実験なんてそうたいしたことをやらなくてもいいんですよ.文献調査でもいい.ただ,ほんのちょっとだけ何かをやる,行動にする.形にする.これが超大事です.

岡:教員も院生の努力している姿が見られて満足そうですし,院生も感謝されて満足げですね.これがWin-Win関係ってやつですね.

宮:まさにそうです!なお,さらに一つ上の”できるヤツ”なら,週報の最初に「前回からの課題」といった項目を掲示するでしょう.

岡:ぜひみなさん,使ってくださいね!

今回の学び For 教員

「研究会のルール」を明確にして名文化する必要があると思います.今回のスキットの例でいうと「研究発表時に指摘されたことは,次回のMTGで必ず 対応すること」などです.これらのルールを第一回の研究会でズバッと掲示し説明するのです.一度やるだけで良いのです.効果覿面のはず! 学生に「こうし てほしい」ということはきちんと伝える.それだけで学生はずいぶん応えてくれます.

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